「あき」と「さき」

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『はじめまして。あきと申します。添い寝フレンドを探しているって本当ですか?』  ダメ元で送ったダイレクトメッセージには、思いの外早く返信がついた。 『初めまして、さきです。本当です』  端的なメッセージに、プロフィールの人柄がそのまま出ているような印象を受ける。 『わたしも同性の添い寝フレンドを探しているのですが、ネットって怖くて』 『そうですね。よかったら、このままダイレクトメッセージでやりとりをしてみませんか。先のことはお互い、信頼できると思ったらということで』 『それがいいです!』 『じゃあ、そうしましょう』  彼女の話し方は、距離感が心地良いと思った。事を急くわけでないというところも好印象で、安心感がある。  若々しい印象のある文章ではないから、歳上なのかもしれない。
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