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『ねぇ、瑠斗くんっ。僕と遊ぼうよ!』
『うんっ!いいよ』
『は?瑠斗は俺と遊ぶんだ!』
『ええと…じゃあみんなで遊ぼうよ!ニコッ』
『『っ……///』』
『さ、早く行こ!』
『うん!』
『ああ!』
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「………うう〜ん」
なんだか懐かしい夢を見たような気がする。
「おはようございます。瑠斗様」
「……おはよう」
名前が分からず返答に困り、ついぶっきらぼうな答えになってしまった。
身体を起こそうとすると、背中を押さえて起きるのを手伝ってくれた。
「ありがとう」
「……夜弥」
「え?」
「名前が分からないのでしょう?私は夜弥と申します。なんなりとお申し付けください」
「う、うん。ありがとう夜弥」
「さ、朝食が用意されていますのでどうぞ召し上がってください」
名前を呼ぶと嬉しそうな顔をし、朝食をすすめてきた。
いかにもな病院食で、簡素なお粥とフルーツだった。
「もう3日も眠っていて、胃が弱っていますので我慢して食べてくださいね」
「う、わかった」
嫌そうな顔が出ていたのだろうか。
でも3日眠っていたのなら仕方ない。
事情は知らないが一大事だったのだろう。
お腹も空いているし、スプーンを握りしめパクパクと食べ始めた。
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