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「なあリウム、」
食事が終わってそのまま寝っ転がっているリウムに話しかける。一直線に伸びるとすごい長さだなこの子
「なに?」
そんなに目を細くして、もうお眠なのか?
「リウムっててさどうやって寝るの?」
そのサイズが横たわるの結構きついぞ、うちの広さ的に
「え、普通にだけど」
人魚の普通なんて知りません!
「普通って、やっぱ水の中とか?」
もしそうなら風呂に水をはるか?ちょっと狭いかもだけど
「ううん、さっきのソファってやつで寝ようと思ってる」
あ、それでいいんだ
「じゃあ風呂はどうする?」
「風呂って、さっき言ってた水浴び場だよね」
「ああ」
「眠いからいい」
なんか、人魚感ないなあ、やっぱり
「じゃあもうソファいくか?」
「うん、運んでカイト」
マジか、食後の運動にしてはハードだな
「自分で行きなさい」
「いいの?」
え、どういうこと?
バシンっ
リウムは尻尾?足?をバタバタさせる
あ、そういうことですか、
「今回だけだぞ」
部屋を壊されたらたまらんからな。にしてもさっき優しく移動するって言ってくれたのに、いきなりこんな交渉をしてくるとは、いい性格してるな
「ほら、自分で乗ってこい」
「んー」
もう半分意識ないって感じだな
その後、リウムをソファまで運び、俺は風呂場へ行った。普段シャワーはしか浴びないが、リウムが浴槽を使うかもしれないと思い、動作確認のためにお湯を張る。
「久々に沸かしてみたが、ちゃんと動くみたいだな」
まだ新しいアパートだし当然といえば当然なのだが、使ってないと動くかどうか不安になるものです
「ふぃーいー」
なんと情けない声。自分からこんな声が出るとは。久々に湯船浸かるのがこんなに気持ちいいとは
にしても、リウムって本当に人魚なのかな?
本人は人魚だって言ってたけど。それに親に吹っ飛ばされて看板に突き刺さってたとか流石に信じらんないよな。まあ、あの見た目もいまだに信じられないけど。あと娘を吹き飛ばすってどんな親だよ!てか飛ばされるってなにをやったんだリウムは?
うーん考えてもわからん!てか暑い、そろそろのぼせる。とりあえず上がろう、
久々の湯船でボーっとしてしまった俺は、そのまま風呂を出て、寝巻きにがえてベッドへと倒れ込んだ
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