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お手洗いの大きな鏡を見ながら透明感のある赤いリップグロスを唇に塗る。
「よしっと……いやー、それにしても食べ過ぎたわ。お腹苦し……ドレス入るかなぁ」
食べ過ぎて少し出たお腹をさすりながら、外で待っているだろう篠宮社長のもとへ急ぐ。
外に出てみると、いいタイミングでタクシーが来ていた。
「社長ー、お待たせしました!」
「おう、はよ乗れ遅刻するぞ」
社長に言われ、社長に続いてタクシーへと乗り込むとお店の場所を伝える。
「あ、そういえば、社長!私、明日から一週間くらいお店休みまーす!新作のゲーム出たんで」
「本当にお前は相変わらずだな」
「待ちに待った新作なんで!」
「それにしても店長がよく許したなぁ。No.1が一週間も休むと店も大変だろ」
「貯金もそれなりに貯まったんで、休ませてくれないと店辞めてやるって脅しましたー」
「お前なぁ、もうちょっとあいつのこと労わってやれよ」
「えー、店長も人使い荒いんですよ?いつも大変なお客様に私を付けるんですから」
「それだけお前のことを信頼してるってことだろ。お、着いたぞ」
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