私が泣いた理由。

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 私は今、すごく泣いている。16年と数ヶ月しか生きていない、平均寿命から考えてまだ短い生涯の中で一番泣いている。ぼろぼろと目から溢れる涙が、大雨の中ビニール傘を伝ってくる水滴のように、大量に頬を流れる。  ああ、涙腺崩壊で雨は止む気配はない。このままじゃ土砂災害なんかが起きてしまいそう。こうやって脳内でふざけても、涙の出る勢いは変わらなかった。 「なんで死んでしまったの・・・・・・、大好きだったのに」  言葉にして口に出してみても、その事実は変わることはない。大好きであった彼は死んでしまったのだ。もう、生きていないのだ。  思えば、彼と出会ったのは半年前。友人からの紹介で知り合った。  「あんた好みの子がいるんだけど、どう?」と言われて魅せられた画像は、まさに私好みの天使だった。この年頃特有の子供でも大人でもない時期の男の子特有の線の細さ、その見た目に反して強い力を秘めたところに魅力を感じないわけがなくて。  知り合いでもないのに廊下で転けた時に庇ってくれたことも、放課後に一緒に図書室の当番をしてお話もしたのに。これからと言う時に、もう彼はいなくなってしまうのか。
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