私が泣いた理由。

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 穏やかな笑顔を浮かべて私のことを気にしてくれる親友に、止まらぬ愛と感謝を伝えたい。だから、飾らない言葉で、シンプルに伝えよう。 「うん、ありがとう」  赤くなった目で笑う私は、さぞかし滑稽なことだろう。けれど、友は笑って「いいってことよ」と言ってくれた。流石すぎる、マイ・ベストフレンド。  教室が夕日に染まり、感動的な空気が教室を包んだ。その空気が緩んだところで、私の防波堤がまた決壊して涙が出てきた。 「それにしても、なんで・・・・・・、なんで私の最愛・天使なアルト様がお亡くなりになられてしまったのーー!!」 「まじそれなーーー! 見た目主役級のくせして、出番の8回目にして主人公を庇って事故死とか、まじアリエンティーーー!!!」  私の最愛の天使アルト様が死んでしまったことにより泣いている私だが、明日から立ち直るから、今だけは泣かせて欲しい。アルト様が出なくても、完結までコミックも買うから、作者様に「なんで死ぬねん! 出番少なすぎて草通り越して大草原」とか言うのも許して欲しい。
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