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「葵、何見てるんだよ」
思わずガン見してしまっていたらしく、中学生の兄さんに突っ込まれてしまう。
「ごめん!」
慌てて部屋を飛び出すと、ドアの向こうで中学生の兄さんが笑ってる声が聞こえる。
(あぁ…笑ってくれてる)
少しホッとしながら、ドキドキする心臓を押さえる。
中学生でも、やっぱり兄さんなんだよな。
小さく笑って、両頬を両手で挟むように叩くと気合いを入れる。
いつまで此処にいられるのか分からないけど、俺が居る間中は笑顔にさせて上げたいとそう思った。
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