1190人が本棚に入れています
本棚に追加
/38ページ
18話
「じゃあ、あの…私もお風呂いただきます。」
「…ん。」
突然始まった住み込み家政婦生活も今日で1週間。
家はそのまま置いてあるけど、荷物は亜門さんの命令で家具や家電以外殆ど持ってきた。
亜門さんの隣の部屋が、私の住み込み用として宛がわれたわけだけど…
「住み込みってよく知らないけど…こういうものなのかな…?」
隣と同じぐらい広い部屋は、元々置いてあったという家具も高級そうで、1週間経っても触るのに躊躇してしまう。
だから、未だに荷物の殆どはスーツケースや段ボールの中。
だって、私の中の住み込みのイメージと違いすぎて恐縮してしまうというか…。
トイレとお風呂が共用なのはマンションだし仕方ないとしても、部屋は物置みたいになってる狭い部屋で良かったんだけどな。
そもそも、何で今更急に住み込みなんて言い出したのか、やっぱりよく分からないんだよね。
「はぁ~…このお風呂に入れるのだけは、住み込みになって良かったことかもしれないな。広すぎて掃除してる時は大変だけど、入る分には優雅な気分になれるし。」
まあ、明日また掃除することを考えると気が滅入るんだけど。
「結構時間経ったような気がするし、そろそろ出ようかな。」
あ。
出る前に、明日の自分の為に少しだけ掃除しておこうっと。
最初のコメントを投稿しよう!