第1話 仲の良いお友達

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「うぅん。なんでもないよ。」 できるだけ明るく振舞おうとしたけれど、 人間、すぐに変われるものなら全員が別人だ。 そんなこと、私にはできない。 「そっか〜。今日は放課後空いてる?? みんなでショッピングモール行こうよ。」 え?平日に??明日も学校あるのに… 私は無理かな。 まぁ、正直に言えればとっくにこのグループに居ない。 「いいじゃーん!!新作のネイルも出たみたいだし行きたかったんだよね〜♡」 あぁ、賛成の声が増えていく。 こんな中で否定的な声を出したら… 結果はもうわかっていることだ。 「いっ、いいね。私も、行きたいかも…」 「だよね〜!!じゃあ、駅前5時集合ね!」 まだ朝なのに、夕方の予定を決めるなんて、 私にはできたいな〜。 そのうちに、HRも終わりあっという間にお昼の時間。もちろん授業中も気が休まることは無かった。 毎分回されてくるノートの切れ端で作った手紙。内容は大したことじゃない。 休み時間に話せばいいのに… あっ、休み時間は別の話か… 授業の内容が頭に入ってこない。 正直邪魔だな。 「どこか遠くへ行ってしまいたい。」
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