第2話 非日常の週末

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憂鬱な毎日が続いたある週末、この日は4人で近くのショッピングモールに遊びに行く約束。 大した服を持っていない私は、またひとり浮いてしまうんだろうな… 集合時間から約10分すぎた時、ピロンと携帯の通知音が鳴る。 誰からだろうと見ると、約束をしていた友達からだった。 「ごめ〜ん。伝えるの忘れちゃってた〜♡ 今日は皆塾があって〜、なしってことになったんだよね〜(●︎´▽︎`●︎)」 そんな文が綴られていた。まぁ、毎回のことだから傷つかないけれど。 折角来たのだから少し回ろうと、ひとりでショッピングモールに入って行った。 確か、好きな作品の新刊が出てたはず…と、 まずは本屋に一直線。 無事に本を変えたところで、次は何をしようかと考えていると。 隣に可愛らしい洋服店があった。大人っぽくもなく子供っぽくもなく。とても入りやすいお店。気づいたら、そのお店の前に立っていた。 でも、店員さんに声をかけられたら…そういう感情がぐるぐる回っていた。 しかし、眺めていたけれど、店員さんは一向に見当たらない。もしかしたら不在なのかもしれない。 「ちょっとだけなら…」 勇気を振り絞って、1歩を踏み出した。 そこから世界が変わったような気がした。 オシャレだけど、シンプルなジーパン。 ワンポイントとしても可愛いパールのイヤリング。 さくらんぼ柄の可愛らしいポーチ。 様々なアイテムがズラっと並べられていた。 どれも初めて見たキラキラした可愛らしいものばかり、女の子なら憧れないものはいない!と自信満々に飾られている雑貨類や、自ら輝きを放っているようなオシャレで綺麗なワンピース。どれも目を引くものばかり。なんて綺麗なんだろう…
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