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そうしてケンジと彼女は準備を始めた。
運転代行の車を駐車場に停め、チャイルドシートをケンジの車に付け替え、マユちゃんをケンジの車に乗せた。
さあ出発となり、彼女はケンジの車の運転席に座り、ケンジはマユちゃんを見守るように後部座席へと座った。
彼女はバックミラーを調整しながらミラー越しにケンジを見つめた。
「じゃあ、行きましょうか。とりあえず、深夜も開いているスーパーがありますから、そこ寄って、そしてお家に行きましょう。いいですか?お客様?」
ケンジはニコッと笑って言った。
「ケンジです。」
彼女は聞き返した。
「え?」
ケンジはもう一度言った。
「俺の名前、ケンジです。」
彼女もクスッと笑った。
「了解。じゃあ、行きましょうか?ケンジさん。」
ケンジはいい顔で返事した。
「はい。」
これが、マユちゃんのママとマユちゃんの二番目のパパとの出会いでした。
ーおわりー
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