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「困りましたね・・・先月と今月の仕事の報酬ですが、約束手形なので現金が入ってくるのが来月の中旬で・・・今回の仕分けの仕事の報酬は今月最終日に現金で支払われるんですが、いくらになるかはまだ未知数ですね・・・バイト代出して・・・利益出るのかな?」バナーナ部長は腕組みをして考え込む。
「・・・わかりました、アップルさん、バナーナ部長、この賃貸オフィスの更新月がちょうど今月だから、今月末で解約して、新しいオフィスに移りましょう!!」
チェリー社長はニコニコしながら提案する。
「はぁ?!新しいオフィス?!・・・そんな資金どこにあるんですか?・・・しかも、それじゃ全然、問題解決になってないですよね?」
バナーナは驚いたようにチェリー社長に問いかける。
「だー、かー、らー、私のお家に引っ越しましょう!」とチェリー。
「えええーっ??!」
バナーナとアップルは揃って驚きの声を上げる。
「ええ、私のマンションは自宅用でもオフィス用でもどちらの使用も可能な入居条件なので・・・じゃあ、善は急げで、明後日の土曜日にここを片付けて、日曜日に引っ越しね!バイトのパイン君とマーロン君にも手伝ってもらおう!オーッ!」
一人気炎を上げるチェリー社長の前で、バナーナとアップルは(困ったもんだ・・・)というように顔を見合わせた・・・
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金曜日の査定は思いがけない結果となったのだが───この話はまた別途・・・
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土曜日は1日オフィスの片づけに追われたが何とか完了、日曜日は朝から荷物の運び出し・・・バナーナ部長が運転するレンタルのメタンエンジントラック・・・そして、2度の往復で何とかチェリー社長の自宅にオフィスの荷物を運び込んだ。
空いたオフィスに関する事務的後処理はアップル経理・総務主任にお任せして、残る四人はチェリー社長の自宅のリビングに机を並べたり、書類を木製キャビネットに整理したりと大忙しだったが・・・それも何とか夕方頃には一区切りついた。
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