とある少年の日記

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とある少年の日記

 八月二日、月曜日。不思議な女性に出会った。彼女が印象的すぎて、このひと夏の想い出は、きっと忘れられないだろう。  コミュショーの僕が、彼女とは初対面なのに緊張せずに話せたし、なんだか一緒にいるのが心地よかった。それと同時に、どこか気恥ずかしくもあった。  そういえば、情けないところばかり見せてしまったのだった。叫んだり、大袈裟に飛び上がったり。あれはかなり恥ずかしかった。  これは一体、どんな感情なのだろうか。わからないけど、なんとなく今はわからなくていい気がしているのでそのままにしておく。  そういえば、来年もあの向日葵畑に行くと約束をした。忘れないように来年の予定としてメモしてしまったが、少し張り切りすぎだっただろうか。でも、忘れてしまって彼女を悲しませるよりかはマシだろう。  彼女のここで待ってると言っていた。来年まで忘れないように、彼女の名前もここに記しておく。なんて、今日の僕はらしくもなくて、少し、可笑しい。  いけない、話がズレてしまった。この癖は直すようにしなくては。ええと、気を取り直して、向日葵畑で出会った彼女の名前は──。
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