『黒猫の鈴』

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学校からの帰り道。友達と別れ、一人で帰っている私はとても上機嫌だ。理由は簡単。今日は終業式。そう、明日からは待ちに待った夏休みだ。 『そういえばお母さんが早く帰って来てって言ってたな······』 思い出し少し速く歩いているとトラックが横切る。すると、視界の端に黒いものがあることに気付いた。猫だ。 『黒猫···。毛並みが綺麗。飼い猫かな?』 黒猫が私の前を通り過ぎる。と、ふと黒猫がこちらを振り返った。 黒猫の金色の瞳と目が合う。 その瞬間頭がツキッと一瞬痛んだ。 咄嗟に目を瞑って右手で頭を抑えた。 特に何もなっていないし、痛みは一瞬で今は痛みはない。 もう一度黒猫のいる場所を見るとそこにはもう黒猫はいなかった。
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