旅行へ

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―コンコンッ、 「乃彩、起きてる?」 声と同時に部屋の扉が開かれる。眠くて目を擦りながらそちらを見るとそこには苦笑している兄がいた。 『···ん、おにいちゃん?』 「やっぱりまだ寝てたんだね。早く顔洗って朝食食べておいで」 部屋のカーテンを開けながら兄が言う。確かに外はとても明るかった。片付けが終わってそのまま寝たようだ。 ぼーっとしながらそんなことを考えていると布団を畳まれてしまった。 『······お兄ちゃんってお母さんよりオカンだよね。』 「まだ寝ぼけてるの?早く着替えて顔洗って来な、寝坊助さん」 そう言って私の額に軽くデコピンして部屋から出ていった。
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