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「乃彩、起きて。もうそろそろ着くよ」
兄に起こされ、目を開けて伸びをした。
『············お腹すいた。』
それだけ言うと兄がクスッと笑った。
「降りたら昼食だってよ」
『······ん。』
「それにしてもぐっすりだったね。具合悪いの?」
「乃彩、大丈夫?」
私たちの会話が聞こえた姉が心配そうにこちらを見た。
『色々あって少し疲れてたのかも』
「色々?」
兄が不思議そうにしてたが気にしない。知らなくていいこともある。
『まぁ、私は大丈夫だから。あ、丁度着いたし降りよう』
とりあえず誤魔化す。
「そうだね。あっ、乃彩はお昼に何が食べたいかも考えといて」
『皆は?』
「僕たちは何でもいいから。乃彩が決めて」
『んー、私も何でもいいかも···』
「まぁ、今から一度予約しておいた旅館に荷物置きに行くからその間に決めるといいよ」
近くにいた父が言う。
「まぁ、とりあえず降りましょ〜?」
その後、有名なお店で昼食を済ませて私たちは買い物をしたり観光したりと充実した一日を過ごした。
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