序曲 M埠頭大戦

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   躊躇も無くつかつかと歩み寄る姿に、一同の視線が集まった。冷静、と言う言葉がイメージにないあの和泉が、声も何も無く、ひどく落ち着いた態度にて歩み寄る姿。それが、余りに異様だった。  真っ直ぐ辿り着くは、金髪の少年の前。  何かを言おうと口を開いたその少年……ではなく、振り返った先に立っていた"俺”の頬を、唸りあげた拳が殴り飛ばしたのは、ほんの一瞬の出来事だった。  
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