あの夏のIF

婚約者

「あの・・・ゼミの同窓会があって行ってきていい？」

「どうして？何のために？元カレでも来るのか？」

「そんなのいないこと孝さんは知っているでしょ」

私の初めての人は孝さんだった。

初めての時も、ときどき求められてする行為もただただ苦痛で、孝さんが冷たい液体を持ってベッドに入ってくるのが怖い。

「結婚したら男がいるような集まりに行くことは無いだろうから、今回は特別にいいでしょう、ただ着ていく服はわたしが決める。それから早く帰るように。わかったかい」

片思いで終わった初恋に本当のピリオドを打つために同窓会に参加した。きちんと整理をつけて孝さんと入籍をしたかった。