7日目

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7日目

「誰と話してるの?」  三上さんと談笑していると、千夏が泥だらけの格好で教室に現れた。  側から見れば独り言を会話風に仕立てているだけの痛い光景。疑問に思って当然だ。 『あ、千夏ちゃんだ! おーい』  おそらく手を振っているのかカタカタと窓が震えている。千夏は肩を跳ねさせて眉を潜めていた。 「幽霊かな、もしくはエア友達」 『あ、ひどい』  三上さんの感情に比例して音が大きくなる。「今日そんなに風強くないんだけどな」と不思議がる千夏に「怪奇現象じゃない?」と三上さんのことを隠した。
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