19人が本棚に入れています
本棚に追加
/18ページ
「おい九太郎!絶対にこの『夢が叶う花のもと』の事を言っちゃいけないぞ。わかったか!」
「うん。にいちゃん。僕達の世界征服の夢を
奪い去られてなるものか!だよな!」
近所の駄菓子屋に行くと必ず『偶然だよなぁ』と現れ、なけなしの小遣いで買ったガムをせびる山本。
彼はまた偶然兄弟の前にひょこり現れた。
「植木鉢?何か育てるのか?」
山本は二人が庇うように抱えた植木鉢に興味を示し太い首を伸ばす。
「な、なんでもないよ。」
「そ、そうだよ!決して世界征服が出来る花なんか咲かないよ!」
「マジか!すげーな!」
九太郎の言葉に山本は団子鼻を膨らませて反応し息を荒げた。
最初のコメントを投稿しよう!