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「あ、わるい。ここの公園、めったに人来ないから気になって…。俺、さくと。花が咲くの『咲』に、『音』で」
「へえ。咲音。いい名前だね」
「見た目に合わねぇってよく言われるけどな。……多分、同じ学校だと思うんだけど」
彼の言葉に、私は目を丸くした。
「隣のクラス。お前、山崎花音だろ」
名前まで知ってるんだ、と私は驚いた。
私は、彼のことを知らなかったというのに。
こくん、とうなずいた私に、彼は笑いかけた。
「だよな、やっぱり。…で、何が?」
「え?」
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