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「今日だったんだろ、って。すげぇ悲しそうな声だったから」
私の顔は、一瞬で真っ赤になった。
答えたくない。
フラれた、なんて、言いたくない。
でも、全部吐き出してしまいたい。
私一人で背負うのは、苦しい。
どうしよう、どうしようと頭をぐるぐるさせていると、ぽん、と肩に手を置かれた。
「言いたくないなら無理すんな。ごめんな、聞いちまって」
私が何かを言う前に、ぽとり、何かが地面に落ちた。
それは、ずいぶん長い間灯っていた、小さな光だった。
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