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「今のお前には、きっとあの花火が必要だと思う」
「どういうこと…?」
「あの花には、魂が宿ってる。だから、うまく言葉にはできないんだけど…。でも、花火なら、きっとお前を助けてくれるよ」
私は、彼の言葉を聞いてすぐに走り出していた。
見たくない、はずなのに。
あんな気持ちに、なりたくないのに。
「俺、ここで待ってるから!」
彼の言葉を背中に受けながら、夏祭りの会場に向かって。
私は、一生懸命走った。
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