超高気圧マシーン

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 それを聞いたコメンテーターは驚きの表情を浮かべ、口を半開きのまま目を点にした。スタジオは静まり返り、誰かが唾を飲み込む音が聞こえてきそうだ。 『そっそれは・・・・・・どういうことですか?』  コメンテーターの声は、先ほどとは打って変わって弱弱しく、言葉が途切れ途切れになっていた。 『言葉の通りです。超高気圧マシーン・きあつめ君Ⅱの最大出力をもってしても、今回の台風にはもう適わないんです』    その言葉を聞いたスタジオは急にざわめきだした。そして、一分と経たないうちに臨時速報がテロップに流れた。 『先生、それはどういうことですか。超高気圧マシーン・きあつめ君Ⅱでどんな低気圧でも粉砕できるのではないんですか?』  コメンテーターの声は急に凛として、そしてその意見はどこか懇願に近いものだった。しかし、北野博士は首を横に振った。 『ダメなんです・・・・・・今の科学ではどうにも太刀打ちできません』  そう言われたコメンテーターは掌を返したように表情を曇らせて大きな声で詰め寄った。
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