学園祭

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「う~……」 強引にオーディションを終え、雄也と潤は屋上に来ていた。 まだ昼前で太陽はまだまだ昇っているにも関わらず、照りつける日は暑い。雄也の傍らで潤が缶ジュースを一気に飲み干した。 「……暑いっ!」 叫び、潤は空き缶をゴミ箱に投げ入れた。見事な弧を描いてきちんと入る。 「暑くなるから暑いって言うな……」 雄也も缶コーヒーを飲み干して言った。それを手で潰して潤に渡す。潤は目で分かった、と合図してゴミ箱に投げる。またもゴミ箱に入った。 「やった」 ぐっと拳を握って潤が笑う。うっすらとかいている汗を袖で拭い、潤は雄也を見る。 「入って当たり前だ」 だが、素っ気なく言われて潤は舌打ちした。
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