転校生

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丁度、教室に教師が入ってくる所だった。雄也は窓際の席で机の上に足を置き、よろしくない状態でギターを鳴らしている。 「白鳳、ギターをしまいなさい」 教師が注意する。雄也は渋々といった様子でギターを片付けて壁に立掛けた。それを見て、話しだす教師。 「5時限目だが、今日からこのクラスの一員となる生徒がいる」 教室から歓声が湧いた。転校生がやって来る、という噂はすでに知れ渡っていたのだ。 「先生、女のコ?」 誰かが興奮気味に尋ねる。 「それは見てのお楽しみだ。じゃあ引っ張るのもかわいそうだから入っていいぞ」 教師がドアの方へ向かって言った。
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