待つ身

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 二人は二人であって姉ちゃんではない。女の子は敏感だからそう言うのを感じ取っていたんだと思う。  誰かを代りにしようとした僕が傷つけてしまったに過ぎなかったんだ。  付き合いがあった事も別れた事も姉ちゃんには言ってない。でも僕が自己嫌悪に浸っていた時、姉ちゃんはそれをすぐ察して僕の気も知らずに気づかない振りしてさりげなく慰めてくれていた。  僕は三度目はさせたくないなとそう思ったんだ。  今回は相手から僕に好意を寄せてくれた。だから応えたい。  なのに、こんな風に罪悪感を感じている。誰にだろう。  相手に?姉ちゃんに?僕自身に?  僕は姉ちゃんを思ってはいけない、実の姉弟なのだから。姉ちゃんに迷惑だから。  だからこれからやって来る大切な人を誰より好きになって、愛して、素敵な時間を過ごさせてあげたい、そう思っていた。
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