魔華の贄

1/3
57人が本棚に入れています
本棚に追加
/7ページ
こちらは植物をBLとして(かたよ)った見方をした特殊な物語でございます。 苦手な方はご遠慮くださいませ。読み進める方は自己責任でお願いいたします。 『贖罪の山羊(スケープゴート)』の別ルート編、魔華(まか)という食人植物(しょくじんプラント)に好かれた修行僧がで美味しく食べられちゃうお話です。 ※読まなくても大丈夫! (わたくし)は子供のときから自分の性別に疑問をもつような子でありました。 物心つく頃には自分の男としての体が(いと)わしいく見るのでさえ嫌だった時期もございます。 思春期(ししゅんき)の友達が女の子に興味をもつころも私の興味は女の子の着ている着物の絵柄や髪飾りにあり豊富にあるそれを(うらや)ましく見ていたのであります。 (わたくし)はそんな悩みを誰にも言えないまま1人でかかえる事となりました。 父とは親子の会話というものが無く父が一方的に話して終わりなのでございます。母に対しても同じでありました。 父は『男なら強く(たくま)しくあれ』が信条(しんじょう)のような人でございましたから母もその教育方針で『男らしく』子育てしようと必死なので今のような話し方をすると「お願いだから男らしくしてちょうだい」と泣きながらよく(たた)かれました。 一人息子でありましたから父の期待もさぞ大きかったのでございましょう。 父は子育てを母に任せっきりで私はこんなでしたから母も追いつめられていたのです。 私は外でも家でも男らしい振舞(ふるま)いを余儀(よぎ)なくされました。 月日(つきひ)はたち同年代の半数が家庭をもち子供が生まれたと連絡がくるようになった頃、私にも見合い話しがきたのでした。 しかし私が家庭をつくれないことを自身が一番よく知ってたいたので出家して仏道の道を進むと縁談を断ったのでございます。 それほどの事をしなければ両親の決めた縁談を簡単に断ることが許されない()きにくい世でありました。 私が仏道に入り2年がすぎた頃でしょうか… (みょう)な光に(みち)かれ目が覚めたら見覚えのない暗い洞窟(どうくつ)のような場所だったので、出口を探して歩けば何とも面妖(めんよう)な巨大な人食(ひとく)い植物たちが生息(せいそく)する不思議な世界におりました。 その植物は魔華(まか)と呼ばれ雑食なので近づいたものを何でも食べるそうで私も生きたまま食べられそうになるという恐ろしい体験をいたしました。 なので私も魔華には警戒して暮らしておりましたが あの日は豪雨(ごうう)で雷も鳴っていて足元の注意がそれて―… 私はとうとう魔華に捕まってしまったのでございます。
/7ページ

最初のコメントを投稿しよう!