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やっぱり僕は王や周りの人にとって邪魔な存在なんだな。
なら、認めて貰えるまで努力するしかない。
僕を無くしたらこの国にとって痛手になるような...
ああ、月が綺麗だ。
-------❁ ❁ ❁-------
あれから8年がたった。
僕は俺へと変わり、俺は16になった。
だが、あの時の光景は未だに目に焼き付いている。
あの時から、俺は血のにじむような努力をしてきた。
勉強だけでなく、武術や、芸術など、全てにおいて良い成績を残せるように。俺がいなくなったらこの国にとっての痛手になるように...
無能王子なんてもう二度と言わせないように。
そして、"天才"と呼ばれるようにまでなった。
でも、それは今日で終わりだ。
明日俺は殺されるらしい。
密偵からそんな情報が来た。
それに、俺を殺すよう指示したのは国王らしい。
やはり、あの人の息子を王にしたいんだな。
俺がどんなに頑張っても本当の"天才"には勝てない。
あの人の息子は、何でも簡単に出来てしまう。
まだ8歳なのにも関わらず、大人でも解くのが難しい問題を難なく解いてしまったり、剣の才にも恵まれていて、大きくなったら国1番の剣士になると言われている。
そんなわけで、俺は王になる気は無い。
だが、それがあの人に伝わるわけがなく。
明日、俺は殺される。
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