第1話 大人になれど、変わらぬ関係

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「それならいいんです。最近、連絡無いから、お母さん気にしてて」 「してないのか。確か、論文作成に追われていたな」 「そうなんですか?」 「うん。夕飯、作るか。麻那、来るか?」 一瞬で、目が輝く。 「いいんですか?でも、せっかくの2人の時間…」 少し、顔が赤らむ。 「構わないよ。和樹も誘いなさい」 「はーい」 夕方、18時を回る頃。 「先輩、お誘い頂き、ありがとうございます」 そう言うのは、麻那の双子の弟 遠野和樹。 同じ風紀警備部隊 資料班に所属している。 「そう、固くなるなよ。大したもの作れないがな」 家に着くと、明かりが付いていない。 「真っ暗ですね」 「まだ、帰ってないんだな。飯作っている間に帰ってくるだろ。中に入ろうか」 「はーい!」
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