冗談でしか言えない

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「美春のことほんと好きだな。 付き合いたいくらい!」 美春が驚いた顔をする。 「そんな驚かなくてもいいじゃーん。 冗談だよ!… もちろん、友達として好きだけどね」 そうやって私は笑う。 本当に私は美春が好きだ。 それは人としてじゃなくて、恋愛感情だった。 女の子なのに… 自分でも女の子を好きになると思っていなかった。 でも、私は何故か好きになってしまっていた。 冗談でしか好きとは言えなかった。 私は友達としての関係を崩したくなかった。 もし、本気で「好き」なんていったら、 友達の関係は崩れるだろう。 そして美春はきっと、離れていくだろう。 私は美春のそばにいたい。 離れたくなかった。 その時はそう思っていたのに…
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