125人が本棚に入れています
本棚に追加
/99ページ
第三十三話 問題はハエです
そして、もう一つの問題があります、それはトイレです。
一度外に行きます。
ボットンは上もそうなので覚悟していましたが、すごいハエです。
その量を見て思い出したのは、小さな赤ちゃんの目の周りにびっしりついたハエ、なんでこんな映像を思い出したんだろう?
なんでだ?メモ、メモ。
首からぶら下げたものに書いていきます。
ただ一つ感心したのは下水施設があり、水が流れているのがわかります。
「でもな、こればっかりはな」
家の中でもハエは飛んでいます。
だから食べ物の周りをハエが飛びますが、仕方がないとしか言えません。
それでも、うちにはハエを取るものがあり、食べ物には、小さなかごをかぶせてあります。
「竹がほしいなー」
【バンブーの事かい?】
声がしてみ上げました。
「大きな木、こんばんわ、あなたは誰?」
【俺は楡木(にれ)それでもこの変じゃひよっこだ】
【そうだね、お前さんはまだまだだ】
その声はリンゴです。
「リンゴさんはいくつ?」
【女に年は聞くもんじゃないよ】
「ごめんなさい、怒られちゃった、でもバンブーはあるの?」
【ああ、もっと南に行けばある、ここからなら歩いて四日かな?】
えーそんなに!
でも何にするんだ?
「竹はいろいろ使えるの扱いやすいし」
【へー、そうだな、行商人のクーパーに聞いてみなよ、彼は材木なら何でも運んでくれる、お金は相談次第だろうけどな】
クーパーさんという人は材木商のようです。
「お金がらみか―」
下から、やいやい、いう声がして覗き込みます。
【チャーム、あんた私の子供たちを取ってどうするきだい?】
「リンゴさんの子供たちはおいしいからいろいろ使えるんだ」
【ウソだろ、初めて聞いた】
そういったのはミカンさんです。
「ミカンさんも使えるよ、パパの好きなお酒になるだろうし、おかしにも使える、それにチーズにも」
ミカンて俺のことと言ってます。ワタシャリンゴだってよ。
【ねえ、チャーム、パパ?誰だいそれ?】
え?父ちゃんのことだけど?
【お前変わってるな?聞いたことねえや】
うそ。いろいろやらかしてるな。気を使ってパパママと呼んでいたけど裏目に出たかな?
ママも?
なんだそれ?と言われました。
うわーやっちまったか。
「明日から、父ちゃん母ちゃんて呼ぶわ」
その方がいいな。
最初のコメントを投稿しよう!