9人が本棚に入れています
本棚に追加
「星花がよかったら……これからも今日みたいに路上ライブの準備手伝ってくれないかな?」
いきなり何を言い出すのかとびっくりした。でも、和哉は真剣な顔で私を見ていた。
「あっ! もちろんタダでとは言わないから! 少ないけど少しはお金出せるし」
「お、お金はいらないから……邪魔じゃなければこれからも手伝っていいかな?」
私がそう言うと、和哉はにっこりと大きな笑顔を作る。断る理由なんてなかった。和哉の手伝いを出来ることが嬉しかった。
「もちろん! 大歓迎! 慎二も星花のこと気に入ってたし」
純粋にライブの手伝いは楽しかった。和哉たちのライブを見るのも、その後飲み行ったのも……全部全部楽しかった。
こんな時間がずっと続けばいいなとこの時は思っていた。
思ってしまった。
この時の自分に言ってやりたい。
お前の居場所なんてどこにもないと。
最初のコメントを投稿しよう!