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「え!じゃあ一年も!?一年も片想い?告白は?しないの?」
矢継ぎ早に質問責めした私を白い目で見る。
まずい、食い付き過ぎたと反省しながら苦笑いを返した。
「……まあ、そうだな。そろそろ考えてはいる」
「そっかあ。上手くいくと良いね」
「そうだな」
照れているのだろうか。
私の嵌っている浮き輪の紐を澤谷が引いて歩き始めた。
引かれながら、澤谷の頭を眺める。
やっぱりその頭、撫でたいな。
触ったら気持ち良さそう。
澤谷なら人気者だし振られる事は無さそうだけど、それでも臆病になるのだろうか。
「告白するの、怖い?」
彼の坊主頭に言葉を投げる。
「そうだな。振られたらどうしようかとは思う」
「振られそうなの?」
「分からん。どう思われてるのか、全く。でも、彼氏居ないなら少し可能性見えてきたし」
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