青い夏、君とプール

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『青い夏、君とプール』 「じゃ、私は彼と泳いでくるから花凛は適当に泳いで時間潰してて」 「は?何それ、そんなの聞いてない!」 「でも今聞いたでしょ?じゃあまた後でね」 「え?ちょっ、お姉ちゃんっ!待っ……」 自宅から車で二十分程の所にある屋外ジャンボプール。 流れるプールにウォータースライダー、浅めのプールに競技用プール。 更衣室で着替えて出来た途端姉が無情に放つ言葉に耳を疑ってる暇も無い。 大きめの浮き輪を抱えて一人ポツンと立つ私を置いて、姉はその奥で待つ彼氏の元へと足取り軽やかに去っていった。 変だと思った。 普段からケチで面倒くさがりなお姉ちゃん。
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