憂空(仮)
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少年がたっていた。 夏の日の夕下がり屋上に 消え入りそうな目で私を見ていた。 「何をしているんだ」 私がそう言うと、少年はふっと笑って 「ここは気持ちがいい、僕は風になりたかった」と呟いた カンカンカンカン 誰かが階段を登る音が聞こえる 「海部、ここで何をしているんだ。 もう二者面談が始まる時間はすぎているぞ」 「すみません、先生、すぐに行きます」 階段の方に向いて叫んだ 振り返ると少年はもういなかった
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