74人が本棚に入れています
本棚に追加
二人に帰省の予定を送って、ハルはお母ちゃんのお許しが出たから勿論一緒に帰省。美波さんはちょっと明日まで返事を待ってと言う。ひょっとしたら、もう一日早く帰るかもと。
なんだろうかと思ったけど、翌日学校で会った美波さんからその理由を聞かされる。
一日早い位なら調整出来するかと櫂が言うので、その事を美波さんに言ったら悪いからと申し訳なさそうに教えてくれたその理由は、なんと『お見合い』
思わず、ぇえ!?となる。
「親がうるさいって言ってたでしょ。もう仕方ないから一度帰って会う前にちゃんとお断りしてくる」
なんでハルはこの場にいない!?相変わらずタイミングの悪い男ね!!
「私もいい歳だから両親が心配しちゃって。うちの会社の取引先の息子さんで私も昔から知ってる方なの。余計にご迷惑をおかけしたくないわ」
親の会社の取引先って…そのまま結婚になりそうなパターンじゃない?一度会ったらすごく断りにくそう。
「わざわざ私の為に予定を変えてくれてありがとうね。それじゃお願いしますと櫂さんに伝えてね」
どうしようこれ。私からハルに言って良いのか悪いのか。
う〜ん…
「あ、洸、美波!」
タイミングの悪い男がやっと登場。
「内定が出たよ!梅田にあるCGデジタリクスって会社」
「本当?ハル、おめでとう!」
美波さんがハルの両手を握りしめた、ハルが満面の笑みだ。
「これで一安心ね、良かったわ。お祝いしなくちゃね」
「うん、ありがとう美波!」
本当は全然安心じゃないけど。大問題が発生した直後ですけど。
「おめでとうハル」
お祝いの言葉を言いながら、私の目はちょっと虚ろだったかな。
最初のコメントを投稿しよう!