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 ギタリストのリオに連れられて、その女と待ち合わせたのは、路地裏の居酒屋。  店内に居並ぶのは、おっさんだけだ。  煙草の煙で、スモークがかかったみてーな空気。そん中で、俺も金ピースをふかす。 「おい、まだかよ」  待ち合わせ時間はとうに過ぎてる。 「そろそろかな。幸男、ケツあんの?」 「ねーよ。ま、焼き鳥美味ぇから許す」  つい今しがた焼きあがって来たぽんじりに手を伸ばす。たっぷりの脂がじゅうじゅう言っててたまんねーな。これと瓶ビールの組み合わせは泣ける。  店ん中は始終ガヤガヤ。更にテレビで野球中継なんか流してて、喧しい。ここが女の行きつけってマジか。 「らっしゃー! チアキちゃん今日も派手だね!」  カウンターの中からオヤジの声が飛ぶ。チアキちゃん? 「あんがと! おっちゃんの頭も綺麗にツヤッツヤだね!」  女の声だ。デリカシーとかねぇのかこの女。オヤジは確かにハゲてるけど。
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