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 振り返ってみると、おっさんだらけで煤けた店に不似合いな、ピンクの髪を高いところで2つに結んで、ピンクと白でふりっふりの服。真っ赤なハート型のバッグを持った女と目が合った。  ロリータだ。ロリータ越えて林家パー子だ。 「リオ! ごめん、待たせたね」 「いつものことだろ。座れよ」 「マジごめん。おっちゃん、焼酎水割梅!」 「あいよ!」  どうやら中身は店に似つかわしい、完璧なおっさんだな。  そのピンクの女は、俺の正面に座ると、不敵に笑った。  
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