1人が本棚に入れています
本棚に追加
確かに怪しい人には見えないため
一瞬騙されそうになったが、
勝手に家に居るのだから
怪しくない訳がないのだ。
「えっと、何で僕の家に居るのでしょう。」
「颯太くんが連れてきたんだよ。」
思いがけない返答に困惑する。
颯太には脳みそをひっくり返しても
思い当たる節が無かった。
「人違いじゃ無いでしょうか。
僕には女性との関わりがありません。」
「うん、そんな感じするよね。」
あっさりと返されてしまい、
こんなところで女性関係の無さを
暴露する必要は無かった、と
自分の発言にへこんだ。
「昨日連れてきた風鈴こそが私だよ。」
「意味が分からないのですが。」
「あ、そろそろかな。
説明しても信じないと思うから、
私が消えたらその風鈴鳴らしてみてよ。」
質問をしようとした瞬間、
宣言通り女性は消えた。
最初のコメントを投稿しよう!