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「すっごーい。大仕事だね」  僕は目を輝かせながら、大げさなほど拍手する。  それに機嫌をよくしたのか、パパは饒舌になっていく。 「ああ、成功したらパパのボーナスも跳ねあがるし、出世街道まっしぐらだ」 「それがどうして旅行につながるのよ」  ボーナスという言葉にママは目の色を変えつつも、やはり家族旅行には反対らしい。ママのポリシーはなかなか強固だ。 「うん。どうせならいっそ家族総出で旅行もかねて侵略したらいいんじゃないか、と思ってね。そのほうが早くすむだろう。それに、日記のネタにもなるし」 「ううん」 「あと、会社の事前調査では、侵略する予定の惑星には、かっこいい男がわんさかいるらしい」  渋るママにとどめの一撃とばかりに告げるパパ。 「行きましょう! 今すぐに!」  そう、ママは甘いマスクにすこぶる弱いのである。  これでネタに満ち溢れる日記が書ける! と僕は心の中でガッツポーズをした。
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