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さらさらさらさら流れる水の上は 橋の上にいた時よりもずっとずっと涼しかった そして、僕は僕のほんのひと夏しかない思い出を咀嚼するかのように味わっていた。 その思い出の中には必ず彼の笑顔が大きな向日葵のように咲いていた。 その笑顔が眩しすぎて、その笑顔に近づきたくて、また会いたいと叫んだ。 涙は川の水と一緒になって流れていってしまった。
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