8−2 遭逢

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◆◇◆◇◆◇ 「真っ暗で何も見えないね」  如月の方を見ると、同じように残念そうな表情をしている。 「本当だね。でも、微かに音だけは聞こえたね」 「うん。蠱毒って言ってたのはわかった」 「蠱毒か。真呪教の教祖を贄にして作り出す呪いなんて、恐ろしいほどの力を秘めそうだよね」 「確かに。ラロお祖父ちゃんの怨念も入ってそうだもんね」  そう言って、目の前に置いたカップに入れられたカフェラテを口に含んだ。 「そういえば、昨日の喫茶店に買ったばかりのコーヒー置いてきちゃったの思い出した。もう、如月のせいだからね」 「ごめん、ごめん。まさか、あの場面をクラウさんに見られてたなんて」 「本当だよ。わたし、裏切られたって思ったんだから」  如月は両手を顔の前で合わせて、本当にごめん、って謝っている。 「もういいよ」  あ〜あ、素直じゃないな、わたし。本当に伝えたいのはなのに。
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