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◇◆◇◆◇◆
「僕もアナタに確認したいことがあるんですが」
「なんだ、名前は教えないぜ」
「アナタの名前に興味はありますが、今知りたいのは別のことです」
「何だよ、場合によっては教えてやるぜ」
「坂井麗士は、あなたとの契約を失敗しましたよね。それで、その前に契約不履行の罰を受けていたクラウさんが、呪いの反動と同様にところてん式に解放された。違いますか」
「否定はしねぇよ」
「それともう一つ、確認しておきたい事があるんですが」
「今度はなんだよ」
「あなたとの契約を失敗するとペナルティがある。呪いを完了させると反動がくる。では、呪いを失敗するとどうなるんですか?」
今回僕が勘違いしたのはここなんだ。僕はてっきり、クラウさんは呪いを失敗したんだと思った。しかし、クラウさんは契約を失敗したためにペナルティを受けていたことが分かった。今のコイツの回答から、鏡の中で罰を受ける部屋は一つしかないのかもしれない。そして最後に残ったのが、呪いを失敗したらどうなるのかという疑問だったんだ。
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