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「うん、メキシコ系だからね。必ずといっていいほど、みんなミドルネーム持ってるよ。パパもリカルドってミドルネームがあったんだよ」
「ご両親は残念だったね」
「そうだね、少しは寂しいかな。でも、真呪教は如月と二人でやるって決めていたし、もういなくても良かったかな」
参ったね、自分の両親ですら必要ないって。やっぱりスゴいな、クラウさん。
スゴいと言えば、ラロさんとはあの時が最初で最後の遭逢だったけれど、やっぱり格が違ったな。この呪いを始めた人だものな、憧れの人に出会ったような気になって思わず吃音が出ちゃったよ。まあ、もう過去の人だけれどね。
さて、本名も分かったし、今夜にでも呪いをしようかな。
ラロさんを悪魔に引き渡すのに十分役に立ってくれたし、感謝はしているけれどもう必要はない。
何より、この呪いを知っているのはこの世界中に僕一人で十分。
呪いが完了したら、真呪教を使って何からしようかな。日本、世界、鏡の中の悪魔の世界、どこを支配することも可能だし、考えただけでも楽しそうだ。
なにせ、僕は無敵だからね。
世界中の人間に伝えることだってできるだろうな。
皆さんは呪われました、ってね。
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