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"四角い部屋で、正確に東西南北の方角に合わせ鏡を二組作るように設置する。
その鏡の真ん中に蝋燭を立てる。
蝋燭の下に呪いたい相手の名前を赤字で書いた紙を置く。
相手の名前は何人でも一枚の紙に書いて構わない。
指定の時間に指定の方角の鏡を覗く。
0:00北
01:10東
02:20南
03:30西
04:40北
の順番は絶対に間違えないように。
覗く時にだけ、蝋燭をつける。
覗き終わったら息を吹きかけて消す。
最後の北の鏡に炎がバラバラな方向に揺れ動いて見えれば成功。
その時は炎を指で摘んで消す。
成功したら、呪いをかけた相手に"呪いをかけたこと"を告知する。
この呪いは、相手が呪われていることを知っていないと発動しない"
本格的に聞こえる。
"すごいですね、効きそうですね、この呪い"
"ほんとだよね。イサカ氏、殺したい相手がいたら試してみてね"
"そんな相手がいたら試してみますね(笑)"
"試したら、教えてね"
「麗司、ご飯よー」
一階から母親が夕ご飯ができたと声をかけてきた。
呪いの内容も聞けたし、お腹も空いたから一度ログアウトしよう。
"ありがとうございました。今日は落ちます"
僕がログアウトする瞬間に、"あとね"とメッセージが送られてきたように見えたが、ログアウトが完了して続きを読むことはなかった。
少しだけ冷静さを取り戻した僕の心臓。頭の中は、夕ご飯のおかずが何か、最後の"あとね"の続きより、鏡四枚と蝋燭を用意しないとということでいっぱいだった。
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