2,もう一つの生活

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僕の名前は、佐藤海(さとううみ)です。今日から、風夏ちゃんの担当看護師になったので、よろしくね!」 「何がよろしくねだよ、先に遅刻してきた事を謝れよ。」 後ろにいる看護師さんが、ボソッと呟くように喋ると、佐藤さんは図星だったのか、目を一瞬反らした。 「遅刻じゃないです!寝坊です!」 と、負けじと突っ込むが 「どっちも一緒だろ。」 と、とどめの一撃を食らったのか、佐藤さんはショック受け、肩を落とした。 その子供っぽいやりとり見た私は、不思議と見ていて楽しくて、つい笑ってしまった。 久しぶりに家族以外の人と喋るが、気持ちが楽で、居心地が良いと思ってしまう程だった。 「まぁ、風夏ちゃんの肩の力も抜けた事だし、まぁいっか!これから一緒に頑張ろうね!」 「…はい!」 そう私は元気よく挨拶し、佐藤さんはその場を後にした。 1日目は、担当の看護師、佐藤さんとちゃんと話しができ、良かったので私はホッと安心した。 今日1日はこれで終了したが、明日はどんな子と中良くなれるか、ワクワクした気持ちで、胸が高鳴りっぱなしだった。
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