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夏の思い出①
キッチンには、ボロボロのタオルで汗を拭いながら母が気怠そうに鍋の中を睨んでいる。
「もうすぐできるよー!」
その一言で集まる兄妹。
自分達でお箸とお皿を運びつゆを各自入れる。
少しはやく集まり過ぎ、時間を持て余したのか
お箸で皿をドラムのようにリズミカルに奏でる。
そして、テーブルの真ん中に昼食が置かれる。
そーめんだ。
薬味はチューブのしょうが
ただそれだけ。
夏休みといえばこれに限る。
キンキンに冷えたそーめんを
風鈴の音を合図にすする。
最高だった。
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