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このままセックスになだれ込むのかと期待したが、ルカはそうせず俺の意思を確認してから外すつもりだったという首輪を外し、俺の涙が落ち着くのを待つと、部屋に戻ろうと立ち上がった。
「やんないの?」
「・・・・・・誠実にいようと思ってるというのに、お前は」
セックスという繋がりから始まったことを、ルカなりに気にしているんだろうか。俺は気にしてなんかないし、むしろルカとのセックスは好きなんだから逆に待ち望んでいたことなんだけど。
「俺・・・・・・、ルカとのセックス、好きだ。すごい気持ちよくて、わけわかんなくなる感じが・・・・・・。でも、だからルカがいいとかじゃない。そうじゃなくて・・・・・・、でも、俺、初めてなんだよ、こんな気持ち」
「はぁ・・・・・・。お前は。俺がどんな思いで抑えようと思ってるかわかってるのか」
「え」
「お前はまだ病み上がりだし、無茶はさせられないからと。この間、手でしてやっただけでも抑えるのに必死だったというのに」
そんな雰囲気微塵も出さないで信じられない。でも、今見上げるルカは確かに切羽詰まったような表情をしていた。本当は、ルカも今すぐやりたいって思ってくれてるのか。
「発散のためではなく、触れたいと思ったのは初めてだ――」
そう言ってルカは、耐えきれないと言ったように唇を塞いだ。深くなっていく口づけから、徐々にベッドに押し倒され、期待に胸が高鳴る俺の身体をゆっくりと蕩かしていった。
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