episode 2

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 四日目の夜。惰性で洗浄まで済ませ風呂から上がると、ベッドに座る人影にハッとする。 「なんだ、来てたのか」 「俺を待たせるとはいい度胸だな」 「だから言っただろ、来るときはちゃんと言えって」  すぐに言い返してやるとムッとした顔が俺を見る。 「お前は、俺に動じもせず言い返すのだな」 「は? 当たり前だろ。俺は言い負かされるのは嫌いなんだ」 「お前は、俺が誰か知らないのか」 「お前お前って、律だって言ってんだろ。腹立つな。誰かって、ルカだろ。聞いたよ」 「そういう意味じゃない」  なんだそれ。怪訝な視線を送ると、「もういい」と遮断された。そういう意味って、ルカの立場とかそういう辺りの話か。知るはずがない。なにも聞かされてないんだから。それとも、知らない方がおかしいくらいの有名人なのか?  ま、どうにしたって、俺には関係ないしどうでもいいことだ。  今日は、ルカに主導権を握らせるもんか。  天蓋のカーテン越しにしていた会話。今は横側から話していたが、ぐるっと正面に向かってカーテンの入り口から入るのが正直面倒だと、カーテンを手繰り上げ、下を潜り抜ける。 「お前は、女役なんだから、少しは淑やかさをもてよ」 「そんな男を求めてるんなら、もっと他の男を選ぶんだったな。残念でした」  そう言いながら、ルカのズボンを脱がしにかかるが、ごちゃごちゃと面倒な衣服に手間取る。
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